SiCダイオードの低コスト生産技術の確立

2009年12月17日

600V/10A シリコンカーバイド ショットキーバリアダイオード

新日本無線(本社:東京都中央区 代表取締役社長:平田一雄)では、スイッチング電源や太陽光発電用パワーコンディショナーの小型・低損失化をもたらすと期待されている、シリコンカーバイド ショットキーバリアダイオード(以降SiC-SBD)の低コスト生産技術を確立しましたのでご報告します。

【開発背景】

2020年までに「温室効果ガス」を25%削減する政府目標が掲げられるなど、世界規模で地球温暖化防止に向けた取り組みが加速しています。しかし、近年の電気機器・情報通信機器・電気自動車の急速な発達により電気の消費量は増大することが懸念されており、電力変換器での損失低減は重要な市場要求となっています。

これらの要求に応えるために新日本無線では、高耐圧で逆回復特性に優れているSiC-SBDの生産技術を確立しました。

【製品概要】

SiC-SBD

SiCは、Siに比べて絶縁破壊電界が約10倍大きく、熱伝導率も約3倍大きいことから、高耐圧・大電流でかつ逆回復特性に優れており、スイッチング用電源の力率改善回路、太陽光発電用パワーコンディショナーや各種インバーターなどへの応用することで、その電力変換効率の向上と機器の小型化に貢献することができます。

特徴1:600Vの高耐圧、10Aの大電流と優れた逆回復特性を実現
電界集中を緩和するデバイス構造に工夫をすることにより、600V以上の高耐圧と10Aの大電流を実現しました。また、従来のSi-FRD(シリコン ファストリカバリーダイオード)に対して、耐圧と逆回復特性に優れ、スイッチング損失の低減に貢献します。また、スイッチング速度を上げることにより周辺部品の小型化を可能にします。
特徴2:Si-ICの製造ラインの適用で、低コストと柔軟な生産対応が可能
SiCデバイスの普及を妨げる原因の一つとして、極めて高い熱処理などの特殊装置の製造ラインを必要とすることがありますが、新日本無線では既存のシリコン4インチウエハー製造ラインを適用しながらも充分な特性を得られるSiC-SBDの製造工程を開発することに成功しました。これにより生産コストを抑え、さらに特定用途向けの少量生産にも柔軟に対応することが可能です。

新日本無線では600V耐圧デバイスの製品化に際し、評価サンプル提供から始め、順次、耐圧や電流に関するラインアップ拡充をしていく予定です。

【アプリケーション】

【製品機能】

【生産予定】

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