MEMSマイクロフォン

MEMSマイクロフォン

新日本無線はスマートフォンなどに搭載される、小型マイクロフォンモジュール用MEMSトランスデューサの開発を2010年から開始し、2013年3月から量産しています。

量産開始後は順調に出荷しており、量産開始から1年8か月目の2014年11月に累計出荷数が2億個を超えました。

今後も、小型マイクロフォンモジュール用の需要は拡大することが見込まれており、さらなる増産と安定供給のため生産能力の向上を計っていきます。また、新製品も開発継続しており順次市場投入していきます。


【小型マイクロフォン市場動向】

小型マイクロフォンは従来、ECM(Electret Condenser Microphones)が多用されてきましたが、近年ではMEMS(Micro-Electrical-Mechanical Systems)マイクロフォンへの置き換えが進んでいます。

MEMS マイクロフォンは、ECMに比べ耐熱性が優れており、他の半導体、電子部品と同時にリフロー実装が可能になり、信頼性の向上、実装でのコストダウンにつなげることが出来ます。

MEMS マイクロフォンは、MEMSトランスデューサとMEMSマイクロフォンアンプをひとつのパッケージに封止しモジュール化します。新日本無線で設計・製造するMEMSトランスデューサとMEMSマイクロフォンアンプのチップを組み合わせて使用することで、マイクロフォンモジュールとしての特性の合わせ込みが容易となります。マイクロフォンモジュールメーカー様にはチップをペアで提供しています。


 

MEMSマイクロフォントランスデューサ

MEMSマイクロフォントランスデューサ

新日本無線のマイクロフォン用MEMSトランスデューサNJD3002のサイズは1.3mm×1.3mmで、厚さは0.4mmです。振動板(メンブレン)の直径は750umで、振動板の下部は空洞になっています。一般的に、MEMSトランスデューサは小型化すると感度が低下しますが、新日本無線はメンブレンの振動方法を工夫することで、小型化と高感度化を両立する技術を確立し、製品に適用しています。

マイクロフォン用MEMSトランスデューサNJD3002の構造は下図に示しています。


microphone microphone
microphone

マイクロフォン用MEMSトランスデューサはコンデンサ型のマイクロフォンで、空洞部(キャビティ)の上部に数μmの間隔を空けて薄い振動板(メンブレン)と多数の音孔を持つ背面電極(バックプレート)を対向配置した構成となっています。

音圧はMEMSトランスデューサのメンブレンを振動させ、このときの容量変化によって音圧を電気信号に変換させます。変換した電気信号は後段のマイクロフォンアンプで増幅処理を行います。

 

MEMSマイクロフォンアンプ

MEMSマイクロフォンアンプ

新日本無線のMEMSマイクロフォンアンプはアナログ出力とデジタル出力の二つのタイプを開発しております。新日本無線では長年培ったオペアンプを中心としたアナログ技術を駆使し、低消費電力化、高SNR化、高集積化などMEMSマイクロフォンアンプに必要な性能を実現致しました。


新日本無線のアナログ出力MEMSマイクロフォンアンプとデジタル出力MEMSマイクロフォンアンプの内部構成は下図に示しています。


アナログ出力MEMSマイクロフォンアンプ

デジタル出力MEMSマイクロフォンアンプ

microphone microphone

NJU72084

NJU9553 (開発中)

アナログ出力MEMSマイクロフォンアンプは3ブロックで構成されます。
チャージポンプ回路で生成したバイアス電圧をMEMSトランスデューサに供給し駆動します。MEMSトランスデューサから得られるアナログ信号をプリアンプよりインピーダンス変換して出力します。

  • プリアンプ (PREAMP): インピーダンス変換、及びゲイン調整
  • 基準電圧回路 (VREG):チャージポンプ基準電圧発生
  • チャージポンプ回路 (Charge Pump): MEMSトランスデューサへのバイアス電圧(十数V)供給用昇圧回路
    VREGの電圧を数倍に昇圧する

デジタル出力MEMSマイクロフォンアンプは、アナログ出力MEMSマイクロフォンアンプの3ブロックに加え、ΔΣモジュレータ回路をプリアンプ(PREAMP)後段に追加した構成で、アナログ信号をPDM(Pulse Density Modulation)信号に変換して出力します。

  • ΔΣモジュレータ回路 (ΔΣ): アナログ信号→PDM信号変換
 

マイクロフォンモジュールメーカーにチップセット供給

MEMSマイクロフォンモジュール

通常、MEMSトランスデューサではメンブレンの応力や厚みなどにより特性が変わるため、トランスデューサに合わせたMEMSマイクロフォンアンプの開発が必要となります。新日本無線製品ではMEMSトランスデューサとMEMSマイクロフォンアンプを設計・生産しており、ペアで使用することで、これらの特性合わせこみ作業が容易となりマイクロフォンモジュールの性能と信頼性向上できる点が大きな特長です。

新日本無線では、MEMSトランスデューサとMEMSマイクロフォンアンプをペアでマイクロフォンモジュールメーカー様に供給可能です。

今後、新日本無線ではNJD3002よりも感度を向上させ、小型化したMEMSトランスデューサの新製品を開発していきます。さらに、 ΔΣモジュレータを内蔵し、PDM出力に対応したデジタル出力MEMSマイクロフォンアンプも近日中にご紹介出来る予定です。



構成要素

ECM用

MEMSマイクロフォン用

アナログ
出力

NJU7907A

NJU72084

microphone microphone

NJU72090(開発中)

microphone
ゲイン調整可能
Pre Amp

デジタル
出力

NJU9551

NJU9553(開発中)

microphone microphone


◆データシート
MEMSマイクロフォントランスデューサ
NJD3002PDF
◆データシート
アナログ出力MEMSマイクロフォンアンプ
NJU72084PDF
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